先日、ついに私の職場でも「AIを活用して業務の効率化を図るように」とのお達しが出ました。
これまでAIツールの利用は正社員に限定されていましたが、このたび対象が広がり、私のような派遣社員でも使えるようになったのです。
社内専用の業務用AIで、仕事以外での利用は禁止、個人情報の入力もNGと、いくつか注意点はあるものの、私にとってはとても嬉しいニュースです。
というのも、私は社内ヘルプデスクで働いており、日々の業務では「この手続きはどこに書いてあるの?」「何番の資料を参照すればいい?」といった調べ物が頻繁にあります。
これをAIに聞いてすばやく解決できるなら、仕事の質もスピードもぐっと上がるはずです。
ただ、周囲を見渡してみると、手放しで歓迎ムードというわけでもありません。
たとえば同僚のAさん(66歳)は、「プロンプトって何?」というレベルで、AIとの付き合い方がまったく分からない様子。
もう一人の同僚Bさん(52歳)は、なんとまだスマホすら持っておらず、「AIなんかに頼ってたら人間がバカになる」と断言していて、利用にはかなり否定的です。
一方、私はというと、ChatGPTがリリースされた当初から使い始め、調べ物はネット検索よりAIに頼ることが多くなりました。
もちろん、AIが間違ったことを言ったり、とんちんかんな回答をすることもありますが、それでも質問を会話形式で深掘りできるのはとてもありがたいです。
何より、早くて解りやすいので時間を有効に使える実感があります。
こうして仕事でも日常でも、AIとの関わりはどんどん深くなっていくのだろうな、と感じています。
そういえば先日、YouTubeで生成AIが作ったある楽曲を聴きました。
エルレガーデンとONE OK ROCKを足して2で割ったような、疾走感のあるサウンドにエモーショナルなボーカル。
驚くほど完成度が高くて、「えっ、これがAI?」と耳を疑いました。
もしかすると近い将来、AIが音楽のトレンドを分析し、「こういう曲が今ウケる」とピンポイントで狙い撃ちするような時代が来るのかもしれません。
(いやもうすでに来ていると言っていいかも)
そう考えると、音楽ファンとしては少し複雑な気持ちになります。
最近の楽曲は「いきなりサビから始まる」のが主流だそうです。
イントロが長いと、聴く前にスキップされてしまうから、という理由。
そんな時代に、イントロが1分、場合によっては2分以上あるX JAPANの曲なんてどうなってしまうのだろうと、少し心配になります。
ちなみに私はX JAPANの「Scarlet Love Song」がとても好きです。
AIによって効率よく情報を手に入れられるようになった現代。
でも、ふと思うのです。効率の名のもとに削ぎ落とされた“無駄”の中に、実は自分にとって大切な感動が隠れていたのではないか、と。
効率を重視するのも大切ですが、そればかりだと楽しみが減ってしまうような気もします。
仕事ならいいけれど、音楽や映画や本は、余白があってこそ心に残るのではないでしょうか。
そんな無駄や余白も含めて、AIといい距離で付き合っていけたらと思います。
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