私が働いている派遣先の社員に、Nさんという方がいます。40代の独身女性で、もともとは一般職として入社しましたが、社内試験に合格し、現在は総合職として活躍しています。その役職や入社年数から考えると、年収はおそらく1000万円ほど。しかし、毎月カードの引き落とし後には銀行口座にほとんどお金が残らず、貯金もできないのだとか。
彼女が住んでいるのは中目黒。確かに家賃は高めですが、それでも月収45万円ほどあれば、普通に暮らせば貯金ができないほどではないはず。それなのに、なぜお金が残らないのでしょうか?
彼女の一日を観察してみると、
- 朝は近くのスタバで飲み物を購入(700円~)
- 昼は丸の内のレストランでランチ(1500円~)
- 夜は通勤途中の店で外食(2000円~)
これだけで1日4000円以上。そして、
- 外回りのついでに、同僚へのお土産として話題のスイーツを購入(2000円~)
- 「ちいかわ」や「ミッフィー」などのかわいいキャラクターグッズを定期的に購入(3000円~)
また、化粧品はデパートで購入するそうですが、ブランド品にはあまり興味がないようで、バッグや時計は特別高価なものではありません。
彼女の毎月の固定費をざっと計算すると、
- 家賃 15万円
- 水道光熱費 3万円
- 通信費 1万円
- その他(サブスクなど) 1万円
合計20万円ほど。
食費は1日4000円とすると12万円ほどになり、さらに月に一度は国内旅行に出かけるため、旅行費として5万円。
手取り収入が45万円としても、残り10万円ほど。この中から交際費、服飾費、日用品、医療費、趣味娯楽費を捻出すると、確かに貯金する余裕はあまりないかもしれません。
さらに、最近は会社に出入りしている保険外務員に勧誘され、死亡時に500万円が支払われる終身保険に加入したとのこと。月々の保険料は1万円以上になるでしょう。
彼女は家計簿をつけておらず、自分ではそれほどお金を使っている意識がないそうです。
私のように手取り20万円の派遣社員の場合、収入の範囲内でやりくりするのが必須なので、何にいくら使ったかを常に把握する必要があります。しかし、倍以上の収入があると、その管理が必要ないため、気づいたらお金がなくなっているのかもしれません。
必ずしも収入と貯金額は比例しないものだな、と改めて感じた出来事でした。
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