気がつけば、同じ職場で働き始めて17年が経ちました。
当初に比べて同僚の人数は減りましたが、今もなお、その頃と同じメンバーで一緒に仕事をしています。
年齢も生活環境も価値観もバラバラな私たち。だからこそ、時にはイラっとするような発言があったり、想定外の行動に戸惑ったり。
意見の食い違いやちょっとしたトラブルも、日々の中で少なからずあります。
それでも、不思議と今では昔ほど腹が立たなくなりました。長年一緒に過ごす中でお互いのクセや考え方が見えてきて、まるで“年老いた夫婦”のような関係になってきたのかもしれません。
ふと考えると、家族よりも長い時間をともにしている職場の仲間たち。あと何年一緒に働けるかはわかりませんが、できるかぎり、自然体で心地よい関係を続けていけたらと思っています。
今回は、そんな私が長年の職場経験を通じて感じた、「合わないな」と思う人との付き合い方のコツをご紹介します。
◆ 合わない人との付き合い方・6つのポイント
- 感情移入しすぎない・共感しすぎない
例えば、同僚のAさんは33歳の娘さんとの関係についてよく愚痴をこぼしています。
昔はとても仲の良い母娘だったそうですが、最近はうまくいっていないようで、悩みを聞く機会が増えました。
「大変だな」と思う反面、毎回真剣に受け止めていると、こちらまで疲れてしまいます。
「そうなんですね」「それは大変でしたね」といった軽い相づち程度にとどめ、深く踏み込まないようにしています。
職場は相談所ではないので、必要以上に共感しすぎないことも、長く付き合うための知恵だと感じています。 - 適度な距離を保つ
Bさんは仕事ができて話も合うのですが、周囲の人の髪型や服装にちょっと辛口コメントをするのがクセです。しかも、その意見に同意を求めてくるのが少々ストレスになります。
そんなときは、無理に反応せず、笑ってスルー。必要な会話はきちんとしつつ、苦手な話題には深入りしない。これも、上手につきあっていくコツのひとつです。 - 相手の良いところを探す
どうしても合わないと感じる相手にも、必ずひとつは「いいところ」があるものです。
たとえば、仕事の正確さや責任感、朝の挨拶がしっかりしている、時間を守るなど、ポジティブな面に目を向けるようにすると、自然と苦手意識が和らいできます。 - 「仕事仲間」と割り切る
全員と仲良くしようと気負わなくても大丈夫。
職場はあくまで仕事をする場所。プライベートまで深く関わる必要はありません。
「この人は仕事上のパートナー」と割り切って考えることで、余計なストレスを感じずに済むようになりました。 - スルースキルを身につける
職場では、ちょっと気になる発言やモヤッとする場面もありますよね。でも、いちいち真に受けていたら心がもちません。
「そういうこともあるよね」と軽く受け流すスルースキルがあると、心がグッとラクになります。感情的にならず、冷静に受け止めることが大切です。 - 自分らしく、自然体でいる
人間関係に正解はありません。誰かと必要以上に親しくなろうとしたり、自分をよく見せようと背伸びしたりすると、かえって疲れてしまいます。
心地よい距離感を見つけて、無理に合わせず、自分らしく過ごすこと。これが、長く穏やかに働くための秘訣だと思っています。
最後に
長年同じ職場で働いてきたからこそ実感するのは、「人間関係は距離感が9割」ということ。
べったり仲良くなる必要はなく、礼儀と敬意をもって、適度な距離を保つ。
それが一番うまくいく方法かもしれません。
これからも、気負わず、心地よく働ける関係を大切にしていきたいと思います。
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