派遣として働く私が気づいた、高学歴な人たちの共通点

仕事について

私は今、派遣社員として日本国内で最大規模を誇る都市銀行の本部で働いています。

世界的にも有数の資産規模を持つメガバンクの中枢で、行員の方々のシステム操作をサポートするヘルプデスクの仕事をしています。

この職場、言うまでもなく超エリート集団です。いわゆる「旧帝大」や「早慶上智」レベルの大学を出た方ばかり。高卒の私のような人は行員の中には一人もいません。

それでも、驚いたのは皆さんの人柄です。最初の頃、金融の知識もシステムの仕組みも何もわからない私たち派遣社員に対して、恐縮してしまうほど丁寧に、根気よく教えてくださいました。

上から目線なんてことは一切なく、「本当にいい人たちに恵まれたな」と、ありがたく思っています。

とはいえ、年月は流れ、その頃お世話になったベテラン行員さんたちは役職定年などで退職され、気づけば派遣社員の私たちのほうが部署では年長者になっていました。

そんなある日、子育て中の友人から「どんな勉強をして、あのレベルの大学に合格できたのか、さりげなく聞いてきてほしい」と頼まれました。

そこで何人かの行員さんに話を聞いてみました。でも、返ってきたのは

「親から勉強しろと言われた記憶はないですね」「塾には通ってましたけど、知識を得るのが楽しくて、自主的に勉強してました」という、なんとも参考にならない(?)答えばかり。

要するに、元々勉強が好きで地頭が良いんだな、と(笑)。

私は毎年、新入行員さんにシステムの操作方法を教える役割を担っていますが、思うのは「理解するスピードが本当に速い」ということ。システムだけでなく、銀行内の規定や各種手続き、書類の扱いなど、覚えることは山ほどあるのに、彼らはそれを同時進行でどんどん吸収していきます。

「やっぱり元々頭がいいんだなぁ」と、毎年のように感心させられます。

もちろん努力あっての結果だとは思いますが、元の地頭の良さや理解力があるからこそ、勉強も楽しく感じられ、結果として有名大学に合格し、こうした一流企業にも就職できたのでしょう。

ですから、正直に言ってしまうと、どこの塾に通ったとか、どういう勉強法をしたかという話よりも、「持って生まれた能力をいかに活かしたか」が鍵だったのではないかと思います。

かく言う私も、若い頃には「もっと勉強していれば、いい大学に行けたのに」「そしたらもっと良い会社に就職できたのに」なんて、悔やんだこともありました。

でも、結局のところ、それができなかったのが“今の私”なんですよね。

今は、自分の能力に合った仕事をしている。それでいい。むしろ、この仕事があることに感謝して、あと5年──定年までの時間を、静かに、粛々と過ごしていきたいと思っています。

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