以前、アパレルメーカーで大きいサイズの婦人服ショップの店長をしていた際、13号~17号のクイーンサイズを取り扱っていました。ご来店されるお客様の多くは、体型について気にされており、「どうしたら痩せられるのか?」が日常的な話題でした。
「また太っちゃってどうしよう……」 「ダイエットを始めたけれど、昨日は子どもの行事でついケーキを食べてしまった」 「こんなことばかりしているから、ずっと痩せられないのよね」
このような会話が繰り返され、お客様の言動や行動パターンは驚くほど似ていました。
印象的だったのは、多くの方が仕事や子育てに真剣に取り組む、まじめな女性だったこと。
決してだらしないわけではないのに、なぜダイエットが成功しないのか。その理由を観察する中で、共通する行動パターンが見えてきました。
ダイエットに失敗する人の特徴
- 極端な食事制限 炭水化物抜きや極端なカロリー制限、特定の食品の完全排除など、無理な食事制限をする方が多く見られました。しかし、こうした方法は長続きせず、結果的にリバウンドしやすくなります。栄養の偏りから体調を崩すことも。
- 運動不足 体を動かすのが苦手で、運動を取り入れない方も多いです。運動をしないと基礎代謝が落ち、リバウンドのリスクが高まります。
- 無理な目標設定 「1か月でマイナス10kg」など、短期間で大幅な減量を目指す方は失敗しやすいです。現実的でない目標はストレスになり、継続が難しくなります。特に、1か月で体重の5%以上を落とすとリバウンドの確率が高まると言われています。
- ストレス管理ができない ストレス解消法が食べることに偏ってしまう方が多く、「ご褒美」と称して頻繁に食べ過ぎてしまうケースも見られました。ダイエットが思うように進まない原因の一つです。
- 周囲に流されやすい 外食や友人との付き合いの場で、つい誘惑に負けてしまうこともあります。「せっかくの集まりだから」「みんな食べているし」と、自分の意志で選択できないと、継続が難しくなります。
ダイエットの失敗が引き起こす負の連鎖
一時的に体重を落とすことができても、ほとんどの方が数か月後にはリバウンドし、再び大きいサイズに戻ってきました。そして、リバウンドがストレスとなり、さらに極端なダイエットに走る……。
中には、海外から利尿剤のような薬を取り寄せて体調を崩した方や、高額なエステや専用ジムに入会した結果、家庭内のトラブルを引き起こした方もいました。
女性であれば、少しでも痩せてスタイルをよく見せたいという気持ちはよく分かります。
しかし、行き過ぎたダイエットが原因で健康を害したり、人間関係が悪化したりするのは、見ていてとても悲しく感じました。
大切なのは「継続できる習慣作り」
ダイエット成功のカギは、無理なく続けられる方法を見つけることです。
- 食事は極端に制限せず、バランスよく。
- 運動は苦手でも、日常生活に取り入れやすいウォーキングなどを意識。
- 短期間で痩せようとせず、長期的な視点で考える。
- ストレスを溜め込まないよう、自分に合った解消法を見つける。
- 周囲の誘惑に流されず、自分のペースを守る。
痩せること自体が目的になってしまうと、無理なダイエットに走りがちです。
大切なのは、健康的で楽しく続けられる習慣を作ること。
無理なく、自分に合ったペースで、理想の自分に近づいていきましょう!
コメント